啓蟄だと言うので、記憶が穴から出てきた・・・
昔 会社に勤めていたとき ある大会社の大幹部の講演を拝聴する機会があった。
その方は、中国の工場の生産性を大いに高め、会社に多大な貢献をし、大幹部になったのでした。
その幹部の講演で多少気になっていたことが、この啓蟄です。
多少記憶違いもあるとは思いますが、大体はこんな感じでした。
中国で人に、宜しくやってくれとか、という話は通じない。
例として、お茶の茶碗が汚いので、良く洗え と指示をしたが 全く良くならない。彼女等のなかでは、良く洗う が 我々とは 違う。そこで、その大幹部が指示したことは、
洗剤を何滴落としたスポンジで何回こすり、何回ゆすぐ と言うことを具体的に指示したという。
お陰で その後 良く洗えた状態に 改善! したそうで、これは例えですが、同じような方法で工場の生産性が上がり、成功を収めたという話で、その大会社では崇められた存在になったようです。
皆さんは、感心されましたか?
私は 少し 違和感を感じながら聞いておりました、大体へそ曲がりですから。
具体的指示と言うことに関しては全く賛成ですが、こんな事ではないでしょうと思ったものです。
人間にそんな数値入力みたいな事をして、本当に人間は改善したんでしょうか、改善しなくてもその場の結果が良ければよいのでしょうか?人間はPCでもないし、ロボットでもない。数値入力すれば良いと言うものでもないんじゃないか?
基本的なところから 文化が違うんだから、その文化の違いを共有しながら時間が掛かるのは当然でも、そんなところからお互いの理解を深めていかないと、お互いに不幸になるんじゃないかと思ったものでした。
これからでも遅くないと思います。 時間をかけないと。
文化が違うのは当たり前です。
自分の思ったとおりになれば良いというのは 将来に禍根を残すことになります。
今の自分の成果だけを追い求めるのは、大指導者には向かないと思うんです。
あぁ 私は、普通の 馬鹿で 良かった!
後日談・・・今その大会社は 少し危うい状態にあるようですが。